合同会社設立は自分でできる?手順をわかりやすく解説

こんにちは。

Lib税理士事務所、代表の上田洋平です。

今回のお役立ちブログのテーマは、「合同会社設立までの主な手順」についてご紹介します。

合同会社の設立は、株式会社のそれと比べると簡単で、自分で手続きすることも可能です。
自分で設立する場合書類の作成など、合同会社の設立に際し、することはたくさんありますが、手順を追って進めれば、失敗が少なくなります。
ここでは、合同会社設立する手順について、わかりやすく解説します。
注意点についてもまとめましたので、合同会社設立の参考にしてください。

■合同会社設立までの主な手順

合同会社を設立する前に、主な流れを把握しておきましょう。
設立手順は「各基本事項を決める」「会社設立の準備に取りかかる」「定款を作成する」「資本出資金を払い込む」「法務局にて登録申請をする」「税務署など各種届け出をする」です。

・各基本事項を決める

会社の所在地や事業内容など、事業運営に必要な項目が、基本事項になります。
合同会社を設立するには、各基本事項を決めることから始めます。

会社の名前

会社の名称は、法律では商号とも呼ばれます。
合同会社の場合、会社名の前又は後に「合同会社」を付けるのが原則です。
たとえば社名を「かきく」としたら、「合同会社かきく」又は「かきく合同会社」とする必要があります。

所在地

会社の住所になります。
住所に関しては特に制限はありませんので、建物のある場所を会社の住所にすると良いでしょう。
書類に住所を記載する場合、省略せずに書くことが原則です。

事業目的

合同会社を設立するには、どんな事業をする会社なのかを明らかにする必要があります。
「製造業」「出版業」など、普通の人が聞いてもわかるよう、具体的に明記することがポイントです。
違法性のある事業は却下されるおそれがありますので、注意しましょう。

事業年度(決算時期)

事業年度は毎年4月1日から3月31日を一区切りとし、その間に決済する月のことを言います。
3月を決済時期とする企業が多いので、迷ったら3月を選ぶと良いでしょう。
3月を決済時期に選んだ場合、3月31日がその年の事業最終日となり、5月末までに申請・納税します。

資本金

資本金(出資金)は、会社を設立するときに、銀行口座に振り込むお金です。
資本金は1円以上と決められていますが、300万円と設定する場合が多いようです。
実際に事業を始めたときに、必要だと思われる金額にすると良いでしょう。

社員

ここで言う社員は、会社が雇う人材のことではなく、会社に出資する人のことを意味します。
会社のオーナーや共同出資者が「社員」にあたるのです。
社員になると、氏名や住所が定款に記載されることになります。

役員

代表者印(取締役)、業務執行社員(出資者)など、会社の役員となる人を決めます。

・会社設立の準備に取りかかる

必要事項を決めたら、会社設立の準備に取りかかります。
申請には印鑑が必要になりますので、会社代表印を作成します。
代表印には特に規定はありませんが、8〜25ミリ平方メートルの正方形に収まるものを目安に作成するのが無難です。
会社発起人の印鑑証明書も必要になりますので、この時点で取得しておくことをおすすめします。

・定款を作成する

定款とは簡単に言うと、会社のルールのことです。
決定した基本事項と、法律に関する項目を盛り込む必要がありますので、自分でするには難しいかもしれません。
定款作成ソフトやテンプレートがありますので、それらを利用すると簡単に作ることが可能です。

・資本出資金を払い込む

資本金は、会社の設立者が所有する個人名義の銀行口座に通常振り込みます。
振り込む金額は、定款で作成したものと同額にする必要があるのです。
出資者が複数いる場合は、定款で定めた金額を、各自振り込みます。
預金を資本金とできるのは、社員が1名という場合のみで、そのほかは必ず振込で資本金を支払います。

・法務局にて登録申請をする

設立登記の手続きは、法務局で受け付けています。
申請はオンライン、窓口、郵送で可能ですので、都合の良い方法を選ぶと良いでしょう。
申請日がそのまま会社設立日になりますので、その点には注意が必要です。
法人になると法人住民税が発生します。
その月の1日に登録すると、法人住民税の均等割を支払うことになりますので、それを避けたい場合は、2日以降に登録することをおすすめします。

・設立登記完了後にすること

法務局で設立登記が完了すると、会社が設立されたことになります。
ですが実際に事業をスタートさせるには、手続きや届け出など、いくつかの作業があります。
事前に印鑑証明書と登記簿謄本を取得しておきましょう。

税務署や自治体に必要な書類を提出する

税務署に届ける主な書類は「法人設立届出書」「青色申告承認申請書」「給与支払事務所等の開設届出書」です。
青色申告承認申請書は、必須ではありませんが、節税対策になりますので、申請しておくことをおすすめします。
給与支払事務所等の開設届出書も必須ではありません。
ですが、提出しておいたほうが良い書類になります。
都道府県税事務所や市町村役場には、法人設立届出書を提出することが義務づけられています。

日本年金機構に必要な書類を届け出る

会社の代表取締役や役員、従業員の社会保険の手続きをします。
社会保険には、健康保険や厚生年金保険などがありますが、必要書類を揃え、日本年金機構に提出するのです。
提出するのは社会保険に関する書類には「新規適用届」「被扶養者届」「被保険者資格取得書」などが含まれます。

法人口座を開設する

会社の運転資金や金銭のやりとりを行うため、法人口座を開設します。
銀行での法人口座開設は、審査が年々厳しくなる傾向にあるのです。
詐欺など口座が事件に使われるようになったためで、会社を設立したばかりでは、審査に通らない可能性も出てきます。
会社としてある程度事業を展開するようになった時点で開設すると良いでしょう。

■設立する際の注意点

合同会社設立にあたり、注意する点がいくつかあります。
知らないと手続きが遅れることややり直しする必要性も出てきますので、よく読んでおきましょう。

・会社の名称がかぶらないようにする

まったくの同じ商号の会社がすでに登録されていた場合、ロゴや商標が使えないなどのトラブルに発展するおそれがあります。
合同会社の名前を決めるとき、同じ商号を使っている会社がないかどうかチェックするのを忘れないようにしましょう。
合同会社の商号調査は、法務局で行っています。

・資本金の設定には注意する

資本金は1円から自由に設定できますが、高額の場合は注意が必要です。
資本金が1,000万円を超えると、免税事業者(消費税の納税が免除される事業者のこと)の対象から外されてしまうことを念頭に、資本金を設定するようにしましょう。

・資本金を払い込んだら必要な証明書を必ず作成する

資本金を振り込んだ後、必ず払込証明書を作成します。
もし現物出資があった場合は、出資した人に対して財産引継書など必要書類を作ります。

・事業初年度は365日なくても良い

事業年度は1年を超えて設定することはできませんので、会社の登録日によっては365日に満たない場合も出てきます。
事業初年度は、登録した日から3月31日となりますので、365日にならなくても問題ありません。
たとえば4月4日に登録した場合、その年の事業年度は4月4日から翌年の3月31日になります。

■手順に沿ってしっかり進めましょう

合同会社の設立は、手順に沿って進めれば、初めから終わりまで自分で手続きを済ませることは可能です。
事前準備をしてから作業に取りかかると、スムーズにできるでしょう。
一つ間違えると、初めからやり直す必要が出てきたり、申請までに手間がかかったりします。
一つひとつの作業に慎重になり、確認しながら進めることがポイントになります。