美容室を開業するなら最低でもどれくらいの初期資金を用意すべき?

こんにちは。

Lib税理士事務所、代表の上田洋平です。

今回のお役立ちブログのテーマは、「美容室開業にかかる初期費用」についてご紹介します。

■美容師の多くが独立を目指している

独立開業を目指して美容師の仕事を頑張っているという方も多いのではないでしょうか。
技術を磨くことやコミュニケーションスキルを上げることも独立開業の夢を叶えるために大切なことですが、自分の美容室をオープンするとなると開業に必要な資金も用意しなければいけません。
美容室の開業には高額な初期資金が必要になると言われていますが、いったいどれくらいの資金を用意すればスムーズに念願だった憧れの美容室をオープンすることができるのでしょうか。

■美容室開業の初期資金の目安

美容師の技術や知識を活かして自分の美容室をオープンし、お客様に喜んでもらえるサービスを提供したいと思っている美容師も少なくないでしょう。
しかし、美容室を独立開業するには高額な初期資金が必要です。
一般的に1,000万円以上の資金を用意しなけばならず、自分のサロンをオープンしたいといった希望があるものの、資金の準備に頭を悩ませ開業を諦めてしまったという美容師も多くいるのが現状です。
働きながらお金を貯めて1,000万円以上の資金を用意することは至難の業ですが、実は美容室の開業時にはさまざまなサポートを受けることができるのをご存知でしょうか。
美容室を開業する際に自己資金を投入してサロンのオープンを目指すという方のほかにも沖縄振興開発金融公庫から融資を受けて夢を叶える美容師も多くいます。
また、厚生労働省や経済産業省で利用できる助成金もあるので、初期資金の負担を軽減するために活用してみると良いでしょう。
もちろん、開業にあたる初期資金をすべて沖縄振興開発金融公庫や厚生労働省から融資を受けることは難しいので、少額でも頭金を用意しておくと安心です。

■開業時に必要になる初期資金の内訳

美容室の開業資金の内訳を細かくチェックしてみましょう。
まず開業にあたり最適な立地に物件を探さなければいけません。
駅から近くアクセス良好なところや年代や性別に関係なく多くの人が集まるスポットで物件探しをすることも美容室を独立開業し成功する秘訣といえるでしょう。
美容室をオープンする場所や規模によって初期資金には違いがありますが、開業時には物件の賃貸費や内装外構工事費、機械代のほかにもシャンプーやカラー剤などの備品も用意しなければいけません。
また、大手サロンとフランチャイズ契約を結び独立開業を目指す場合には、加盟金を用意する必要があります。
数十万円の費用がかかってしまうものの、初期資金を抑えて開業できるので、無理なく自分のサロンをオープンしたいという方におすすめの方法といえます。
個人で物件を探し借りる場合、物件の賃貸料は規模によって差があるものの、100万円以上の初期費用がかかることがほとんどです。
さらに、おしゃれで居心地の良いサロンを目指して内装や外構工事を行うと500万円ほどの費用がかかります。
そのほかにも機械代や備品代、什器などの費用に200万円ほどかかるため、サロンの規模に合わせて必要な資金を用意しておくと安心です。
美容室を開業する際には、これらの費用のほかにも光熱費や人件費などの運転資金をある程度、事前に確保しておかなければいけません。
運転資金は、最低でも開業後3ヶ月分の固定費を見極めて200万円ほど用意しておくと余裕を持って開業をスタートできます。
ここまでの初期資金のトータル金額をチェックしてみると1,000万円程度の費用がかかり、美容室の開業には高額な費用が必要だということがわかります。

■沖縄振興開発金融公庫の融資を受けるにはどれくらいの頭金を用意すると安心?

美容室の開業には、高額な初期資金が必要になるため、沖縄振興開発金融公庫に融資を申し込むという方も少なくありません。
しかし、沖縄振興開発金融公庫では、すべての初期資金を融資するのではなく自己資金の2.5倍ほどが一般的だと言われています。
そのため、ある程度の頭金を用意しておく必要があるでしょう。
頭金は開業時に必要な資金の3分の1程度を目安にするとスムーズに融資を受けやすくなります。
今現在、頭金がゼロという方もいますが、沖縄振興開発金融公庫では自己資金のほかにも開業後の事業の計画性や事業主の経営力を見極め融資できるかを判断しているのです。
頭金が用意できないなど自己資金がないという場合には、審査が通りにくく融資されない可能性もあります。
まずは、美容室の独立開業を実現するために300万円ほどの頭金を用意することから始めてみましょう。
また、開業後に経済的な負担を感じてしまうことがないように無理のない範囲で借り入れを行うことが大切です。
現在、自己資金が十分に用意できていないという方は、大規模な美容室のオープンを目指すのではなく、小規模のサロンからスタートし少しずつ利益を上げていくことも間違いではありません。
徐々に店舗を拡大していくことで自己資金が少なくても大きなリスクを抱えることなく、成功する道は拓けます。
現在、美容室の独立開業に向けて相談に乗ってくれるサービスなども増えているので、アドバイスも仰ぐだけでなく事前に開業費用のシミュレーションなども行い、必要な初期資金を確認してみるとい良いでしょう。

■開業に成功した人はどれくらいの初期資金を用意したのか?

現在、おしゃれなスポットに美容室をオープンしたオーナーは、いったいどれくらいの初期資金を投入しているのでしょうか。
じっくりとリサーチしてみたところ、1,500万円ほどが平均値となっていることがわかりました。
店舗面積が約20坪で席数が5席ほどのサロンをオープンした場合、開業時の初期資金は1,500万円ほど必要です。
物件の賃貸初期費用に約360万円、内装外構工事費に約700万円、機械代や備品代に約250万円、運転資金に250万円ほどかかり、高額な初期資金を用意しています。
好条件の立地に理想の美容室をオープンするとなると、やはり1,500万円を超える高額な資金が必要です。
開業スタートからすべての理想を叶えようとすると予算オーバーにもなりかねません。
そのため、本当に必要なものや絶対に妥協したくないものを見極め、優先順位を決め予算を抑えて理想のサロンをオープンすることも初期資金を抑えるコツです。

■初期資金を節約する

美容室の開業時に多くの人が悩ませてしまう初期資金は、理想のサロンづくりをもう一度、計画し直してみると節約につながります。
たとえばサロンをオープンさせる場所や規模を見直すだけで大幅に賃貸料を抑えることができるでしょう。
人気のエリアに美容室をオープンさせるとなるとやはりその分、高額な賃貸料が発生します。
しかし、規模は同じものの場所を変えただけで賃貸料を大幅に下げることも夢ではありません。
中には、交渉術があり、自ら賃貸物件を管理するオーナーに賃貸料の減額を交渉する強者もいます。
もちろん、賃貸料の交渉を行うことは違法ではないので、周辺の賃貸料の相場を調べて減額をお願いしてみても良いでしょう。
さらに最も高額な費用が発生する内装外構費用を抑えるために自身でDIYする方法もあります。
自分でDIYするとなると手間や時間がかかり大変ですが、自分の好みに合わせて内装や外構をデザインできるといったメリットもあります。
また、人件費を抑えられるだけでなく、リーズナブルな材料を使って理想のサロンづくりが行えるのも嬉しい点です。